しばらく積雪のなかった山形ですが、
ここに来て除雪車が出動するほどの寒波がやってきました。

出勤のために車を動かすのに朝の除雪作業、
車の雪降ろし。
よし、カンペキ。と思いきや、出勤直前に除雪車がガリガリの雪塊を
車の前に積んでいくというこの絶望感…

再度 車を出すために除雪。道路に出ても皆様安全運転なので、
こまめなブレーキによる渋滞…

病院の駐車場は除雪した雪を積んでおり
さらに雪で枠線が消え車間距離が増えており
いつもより台数が制限されています。
焦って駐車。


事故や転倒による外傷の緊急手術が増えます。
外科医も麻酔科医もてんてこ舞い。

「ここは整形の病院になったのかぁぁ!」

と、その日の麻酔責任者の敏腕麻酔科医の某先生。

麻酔科医は手術を統べる役割がありますが、
責任者の某先生は、分身の術が使えるかのように色んな手術室に現れ、手術が速やかに進行するよう配慮し、ついには手術で使う機械の洗浄部門にも圧…言葉をかけておりました。


一仕事終えて。帰りも駐車場の車の雪降ろしです。積もった雪が解けて地面の枠線が見えるようになって、職員達の駐車のズレっぷりに笑えます。

明日は緊急手術がありませんように…



学会専門医の制度から専門医機構(第三者機関による専門医認定制度)への移行が進み、現在専門医を目指す麻酔科研修医の先生は専攻を決めた時点で麻酔科専攻プログラムに登録することが第一ステップとなります。

各専門領域を一定数以上経験することが必要なので、プログラムを単一病院で用意できる病院は限られます。

育児や介護等でプログラム制に沿うことが難しい専攻医の先生には単位制で取得することも可能です。

山形大学には今年は3人の受験者がいます。

皆さんとても優秀なのであまり心配はしていないのですが、専門医試験を受ける年代の先生は気力も体力も充実しており、仕事においても家庭においても重要なポジションに位置するため、とにかく忙しい!

結婚したり、生まれたり、イヤイヤされたり、よく分からない理由で怒られたり、押し付けられたり…。

自分の受験の頃を思い起こしてみると、仕事も忙しいし、こどもも小さいし、家を建てたくなんかなっちゃったりして土日は打ち合わせが入るし、麻酔1日3件4件当てられたり、2件だ♪と思ったらしょっぱいやつだったりするし、夜は疲れて寝ちゃうし、夫は帰らないし(外科医)…なんだか記憶喪失です。(でも根に持ってるから忘れないこともあります)

「ママに勉強させてくれないと来年も遊んであげられないからね!(再試験勉強)」
と、とにかくブチ切れていた記憶だけあります。
(悪い例)


基本的に、試験の構成は

学科
実技
口頭試問

の三本立てです。今はコロナ禍なので、実技試験は指導医の書類だけでいいようです。テンパり系の先生には有難い。


専門医合格が、更なるキャリアへの必須条件になります。3人の先生からは是非とも嬉しい知らせをもらいたいです!

そして専門医の維持には5年毎に更新が必要です。

更新には所定の単位と勤務実績(常勤、週3日以上)が必要で、真面目に学会に参加したり発表したり講演したり論文書いたりしないとポイントが貯められません泣

生きてる事がポイ活の先生方、尊敬します。(山形大学麻酔科にはそんな先生方がたくさんいらっしゃいます)

というわけで、皆様の見かけた麻酔科医が感じ悪くても、ライフイベントを乗り越えるべく
もがいていると思って見逃してください。

それでは、
急に冬めいて大動脈解離の臨時が増えてきた山形ですが、皆様お大事にお過ごしください。




  • 一昨年度2名の臨床工学技士さんを迎えて始まった山形大学附属病院での麻酔臨床工学技士さんの研修ですが、昨年度1名、今年度1名の新たな麻酔臨床工学技士さんを迎えています。
  • 臨床工学技士さんの業務拡大の法改正があり、手術室等で生命維持管理装置や輸液ポンプ・シリンジポンプに接続するために静脈路を確保し、それらに接続する行為が認められました。



今日は今年度研修開始の臨床工学技士さんが先輩の腕を借りて静脈穿刺と抜針です。


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センパイ、いい血管してますね~


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頼むから腫らさないでくれ




とても上手にできました!




麻酔科医的には、留置後に一瞬で抜針される静脈カテーテルを見てとても勿体ないと思うのでした。。。

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